Weingut Wasenhaus/ヴァイングート・ヴァーゼンハウス

ブルゴーニュに感銘を受け、それをドイツで再現する2人組

Baden(バーデン地方)Staufen im Breisgau(シュタイフェン・イン・ブライスガウ村)にある醸造所。
バーデン地方は、ドイツにある13のワイン産地の最南に位置する生産地域。北はタウバー川、南はボーデン湖に達しドイツで3番目に広い産地です。またドイツで最も温暖な地域であり、年間日照時間が1,700時間以上・年間平均気温が11度。ドイツで最も太陽に恵まれたワイン産地。


シュタイフェン・イン・ブライスガウ村は、ドイツの南西部にあり、フランス国境も近いです。アルザスのコルマールへは車で約1時間、ブルゴーニュのボーヌへでも約3時間で行ける場所です。

蔵の名前「ヴァーゼンハウス」は、クリストフが育った家と農園に付いていた名前。町から外れた、牧草地や畑に囲まれた、ヴァ―ゼン(畑や草原の意味)の家という意味。
クリストフは「ヴァーゼンハウス」で自然、農業とブドウ畑に囲まれて育ちます。
両親は農業・酪農に関わっており、その影響で子供の頃からオーガニックやビオディナミに触れていました。
またアルバイトで近所のブドウ畑で収穫を手伝う事もありました。


2011年から2013年はオーストリアの首都ウイーンに留学して農業大学に通います。ワイン好きだった彼は、ブドウ栽培にも興味があり、大学でブドウの栽培やワイン醸造に関しても少し勉強してましたた。卒業後はドイツの実家に戻り農業の手伝いを始めます。
2013年の夏、クリストフはバイクでのスペイン旅行を決めます。しかし、出発の数日前に彼の人生に大きく影響を与えるワインを飲むことになった。ブルゴーニュの生産者「*Bernard Van Berg(ベルナール・ファン・ベルグ)」のワインを飲んだクリストフは、すぐに生産者に会いたくなりバイクでブルゴーニュを訪れました。

*Bernard Van Berg
ベルギー出身の有名な元プロ写真家。元々趣味だったワインを自ら造るためにムルソーに移り住み、ワインの醸造を行っていたが、現在はワイン造りを行っていません。

2013年、クリストフはベルナール・ファン・ベルグを訪問。スペイン旅行は取りやめすぐに研修を始める。
ベルナール・ファン・ベルグで約一年間研修する。ベルナール・ファン・ベルグは規模が小さく仕事量が少ない為、ベルナール氏の紹介でビオディナミを実践するルフレーヴでの研修も同時に行う。
2014年、ベルナール氏の紹介でワインを勉強に来ている学生が集まる寮で暮らすことになり、そこでアレクサンダーと出合う。
2015年、ボーヌのワイン醸造学校に通います。ベルナール氏の所にも定期的に通いながら、ポマールのコント・アルマンでも研修を行う。

アレクサンダーは、ドイツ・ドレスデン出身。元はランドスケープ・アーキテクト。仕事の関係でワイン生産者達と交流していました。ワインへの興味が大きくなり、彼は仕事をやめ、2012年からクリストフとは違うボーヌの栽培・醸造学校に通い、同時にピエール・モレで研修。翌年からドゥ・モンティーユで働き始めます。
学生寮で出会ったクリストフとアレクサンダーの友情は深まり、その後、ドゥ・モンティーユ家のシャトーで、1年間二人で暮らしていた。二人は沢山のワインを飲み交わし、語り合い、そして互いを刺激し合っていた。またその間、アレクサンダーもクリストフの地元に何度も遊びに行っていました。そして、クリストフが地元に戻り、まずはネゴシアンとして一緒にワイン造りを始める事を決心します。

クリストフ曰く
「テロワールはブルゴーニュに似た粘土石灰で、ブドウ品種はピノノワールやピノブランが多く存在しています。ブドウ畑は家族代々守られたものも残っており、有機栽培やビオディナミ栽培が進んでいる地方なのです。良質なブドウや畑を比較的格安に入手できるなどなど、多くの可能性と将来性を秘めた場所だと信じている」
2016年の初頭に急斜面で機械が入れないブドウ畑も手に入れ、自社畑のブドウと買いブドウで念願のワイン造りをスタートさせました。
現在クリストフはヴァーゼンハウスに常駐して栽培と醸造を行っています。アレクサンダーは現在でも、ドゥ・モンティーユで栽培責任者として勤めているが、ヴァーゼンハウスの収穫・醸造には蔵に戻ります。
栽培・醸造に関しては二人で相談しながら、二人で判断・決定しています。

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