Tristan Hyest /トリスタン・イエスト

目次

長期の瓶内熟成を経てデゴルジュされるシャンパーニュ

ドメーヌは現当主トリスタン・イエストの両親によって 1981 年に創設されました。全くのゼロからのスタートでしたが、畑を借りたり、購入したりして1992年からドメーヌ元詰めを始めました。ドメーヌはヴァレ・ド・ラ・マルヌのTrélou-sur-Marneトレルー・シュール・マルヌに本拠を置いています。所有畑は 30 の区画に分かれており、総栽培面積は9.78ヘクタールで、シャルドネとピノ・ノワール、ピノ・ムニエを栽培しています。栽培比率はピノ・ノワール2.32ha、シャルドネ2.55ha、ピノ・ムニエ 4.91ha となっています。大部分の畑がトレルー・シュール・マルヌにあり、一部の畑は隣村のPassy sur Marneパシー・シュール・マルヌにあります。ピノ・ムニエは主に粘土砂岩土壌に、シャルドネは白亜の石灰質の急斜面で栽培されています。1980 年代に植樹されたブドウ木が主で、一部には1970年代に植樹された古木の区画もあります。

1978 年生まれのトリスタンは 20 歳の時から様々なワインを味わって、ワインに対する知見を深めてきました。栽培と醸造を学んだ後は、シャンパーニュの複数のドメーヌで研鑽し、2001年に家業のドメーヌに参画しました。そして、2003年から自身のブランド『トリスタン・イエスト』のシャンパーニュを造っています。しかし、現在でも収穫ブドウの 6 割をネゴシアンに売却しています。栽培方法は実質ビオの厳格なリュット・レソで、数年後に HVE(Haute Valeur Environnementale オート・ヴァルー・アンヴィロンヌモンタル)の認証を受ける予定です。畑では春先に耕耘を行い、その後の生育期には、ワインにテロワールを反映させるために、畝の間の2畝ごとに下草を生やしています。

トリスタンは30の異なる区画のテロワールを理解し、その価値を高めるために、栽培されたブドウをリュー・ディと品種ごと別々に醸造し、テロワールとリュー・ディを表現するキュヴェを造っています。このため、ドメーヌには多くのキュヴェ(10 種類以上)があり、1 つのキュヴェの生産量は 1,000本以下の小ロットのものが殆どです。シャンパーニュはマロ発酵を終えた後、最低でも4~5 年、大部分のキュヴェが 8年から12年の瓶内熟成を経てデゴルジュされています。
この⾧期熟成によって、ドザージュはゼロもしくは最低限の量で済み、結果としてワインの味わいに明確なテロワールが反映されるのです。ドメーヌのシャンパーニュは、成熟してふくよかで広がりのあるたっぷりとした味わいが特徴です。料理に合わせるのにもピッタリです。

熟成を経て飲み頃になったものから段階的にリリースするため、1年間にリリースされるシャンパーニュは平均1万本程度しかありません。評論家などにサンプルワインを送らないため、ドメーヌのシャンパーニュはガイド等には全く掲載されていませんが、既にドイツやベルギー、スイスなどに輸出されて高く評価されています。 ベースとなる原酒は、リュー・ディごと、品種ごと別々に醸造し、ステンレスタンクで発酵させて、引き続き 7 ヶ月間熟成させます。この間にマロ発酵を完全に実施します。ティラージュの前にアッサンブラージュを行い、例年、収穫翌年の4月から5月にかけてティラージュを行います。その後、瓶内二次発酵とマチュラション・シュール・リー。リュミュアージュはブラン・ド・ノワールとミレジメを呼称するキュヴェは全て手作業で、その他のキュヴェはジャイロパレットで行います。リザーブワインは、各品種毎ソレラでストックしたものを、ティラージュとドザージュには、ベースワインに使用したブドウ品種の果汁とショ糖を使っています。

(輸入元より抜粋)

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次