Etienne Calsac/エチエンヌ・カルサック

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「デ・ピエ・エ・デ・ヴァン」のリーダーとしてRM界を引っ張っていく存在

コート・デ・ブランのアヴィズを本拠に18世紀から続くブドウ栽培農家で、1960 年代に現当主エティエンヌ・カルサックの祖父が畑を拡大しました。その半分はセザンヌに近いオーブに、そして残りはエペルネ近郊(アヴィズ、グローヴ、ビスィユ)に位置しています。

2010年、26歳になったエティエンヌは、それまで大手メゾンに売却されていた祖父母がアヴィーズ周辺に点在させていた2.8ヘクタールのブドウ畑を管理することを決意しました。テロワールの管理は偉大なシャンパーニュの基礎であるため、エティエンヌは手作業、鋤、馬を使った有機栽培への移行を始めました。ブドウの木を完全に健康で可能性のある状態に戻すには時間がかかることを理解していたため、すぐにはワインの瓶詰めを開始せず、ブドウの販売を続け、生産の準備のためにワイン醸造施設の建設を始めました。2010年以降、エティエンヌは販売するブドウの量を徐々に減らし、自分のワインの生産量を増やしてきました。現在は全量自社でボトリングできるようになりました。栽培はオーガニックで、2020年よりビスイユ村のロシュフォールの半分でビオディナミに取り組み始めました。醸造に関しては、全て自然酵母を使用。醸造の過程でのSO2添加は最小限に抑えており、より土地の個性を表現できるよう最小限の人的介入にとどめています。

生産者量も極めて少なく、自らが本当に手の届く範囲で全てを完璧にしたいという生産者です。よって世界中から引き合いが強く、すべてのキュヴェは割り当てとなっています。そして、いま日本でも注目を浴びつつあるノヴァック、オーレリアン・ルルカン、レミ・ルロワ、ド・ビシュリー、アドレアン・ルノワールといった新進気鋭の若手生産者たちが集まるグループ「デ・ピエ・エ・デ・ヴァン」の創設者リーダーとして将来のRM界を引っ張っていく存在と目されています。すでにフランスの権威評価誌Le Guide desmeilleurs vins de Franceの2021年版にリストアップされています。

1次醗酵も非常に長く(どんなに2次醗酵時の技術や熟成期間を謳っても、ベースとなる白ワインの質がダメなら良いものは仕込めないとの考えから)、よりブドウ本来とそのテロワールの表現を重視している生産者でもありまます。現在ではアルバンヌ、ピノ・ブラン、プティ・メリエなどシャンパーニュ地方の忘れられた品種を再び栽培し始めています。

(輸入元より抜粋)

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