プティット・モンターニュの新世代女性グローワー
PERRINE FRESNE ペリンヌ・フレヌは、プティット・モンターニュ・ド・ランス地区の最南端の村セルミエに本拠を置く新世代の女性グローワーです。ペリンヌは、協同組合が大部分を占めるこの村において、数少ないグローワーの 1 人です。1990 年生まれのペリンヌは2019 年、29 歳の時に 2.98ha の畑を父から引き継いで、2020 ヴィンテージから自身のシャンパーニュの醸造を始めました。
隣村のシャムリーとエキュイユにはグローワーがひしめいていますが、セルミエでは⾧年元詰めをしていたグローワーはペリンヌの父の RenéFresne ルネ・フレーヌしかいませんでした。しかし、数軒隣に位置するエミリアン・フヌイユが2015 ヴィンテージから自身のシャンパ-ニュを造り始めて、元詰めグローワーは 2 軒になりました。しかし、ペリンヌの父は 2019 年に引退。ペリンヌは家業のドメーヌを絶やしたくないとの想いから、ドメーヌを継承したのです。父親からブドウ栽培の情熱と知識を受け継いだペリンヌは、家業に新しい風を吹かせたいという想いから、父とは異なる独自のプロジェクトとして自分名義のシャンパーニュを造ることを決断したのです。ペリンヌが所有する畑は僅か2.98ha。その大部分の 2.72ha がセルミエにあり、残りの 0.26ha は隣村の Villersaux-Noeuds ヴィレール・オー・ヌーにあります。どちらの村もプティット・モンターニュ・ド・ランス地区の北向き斜面の涼しい場所にあるプルミエ・クリュで、森に覆われた台地と呼ぶにふさわしい丘陵の斜面にブドウ木が栽培されています。セルミエのテロワールは、気温が低く、白亜の母岩に砂と粘土の表土の軽い土壌であるため、特にムニエの栽培比率が高いのが特徴です。ドメーヌの栽培品種はムニエ 1.46ha、ピノ・ノワール 1.03ha、シャルドネ0.49ha で、11 のリュー・ディの 26 の区画に細分化されています。
ペリンヌは子供の頃から父親のブドウ栽培を手伝って育ちました。当初は別の分野のことを学んでいましたが、家業への興味が深まり、アヴィーズでワインマーケティングの学位とドメーヌ経営の学位を取得。その後、ノミネ・ルナールのオフィスで 5 年間働きながら、WSET のLevel2 と Level3 を取得しました。
醸造に関しては、独学で学びました。彼女は、別のグローワーで輸出マネージャーをしているパートナーの Kevin ケヴィン、そして父の手助けを受けながら、ほぼ一人でドメーヌを運営しています。ペリンヌは、特にアヴィーズのエティエンヌ・カルサックのシャンパーニュから多くのインスピレーションを受けたそうです。彼女の目標は、女性的なアプローチで、セルミエのテロワールを表現した“グランヴァン”と呼べるシャンパーニュを造ることだそうです。
栽培に関しては、父から畑を継承した後、すぐに農薬の使用を止め、ビオロジックに転換しました。畑では、ビオディナミのアプローチを含めて、様々なテストを行いながら、将来的により自然な栽培方法へと進化できるように試行錯誤しています。認証に関しては、認証機関やその過度な制限に縛られたくないため、取得するつもりはないそうです。現在、栽培ブドウの 2/3 をメゾンに売却し、1/3 の収穫ブドウ(ペリンヌがその年の出来が最上と判断した厳選した複数の区画のブドウ)のみをドメーヌで醸造しています。今後は、ヴィレール・オー・ヌーのリュー・ディのブドウによるロゼ・ト・マセラシオンのキュヴェや、セルミエのリュー・ディのムニエ 100%のキュヴェなど、続々とリリースになる予定です。(輸入元より抜粋)
(Laisser Faireより)
男女の造り手の差は、あまり気にしておりませんが、こちらは女性新規グローワーさん。最近は、女性の造り手の活躍も多いように見えますが、シャンパーニュにおいてはまだまだ少ないそうです。
要注目の若手さんです♪