Antoine Chevalier/アントワーヌ・シュヴェリエ

目次

北欧が注目するヴィトリ・ル・フランソワの新鋭グローワー

ドメーヌの起源は、アントワーヌの祖父の Guy ギィが、Vitry-en-Perthois ヴィトリ・アン・ペルトワ村の二つのリューディにシャルドネを植樹してブドウ栽培を始めた 1973~75 年に遡ります。この村の村⾧も務めたギイは、ヴィトゥリア地区の AOC シャンパーニュへの復帰に尽力し、1971年にヴィトゥリア地区はAOC への復帰を果たしました。また、ギィは 1973
年の地元初の協同組合の設立にも大きく貢献しました。


ギイの後を継いだアントワーヌの父ドミニックは、ヴィトリ・アン・ペルトワ村と隣村のCouvrot クヴロ、Val-de-Vière ヴァル・ド・ヴィエ-ルの中で、コートにある有望なリューディを選別して購入していきました。こうして、1973 年に 0.5 ヘクタールにも満たなかったドメーヌの所有畑は、2010 年には 4 ヘクタールにまで広がりました。


ドミニックの息子で現当主のアントワーヌは 1983 年生まれ。アヴィーズの醸造学校を卒業した後、2000 年から 2013 年まで、ブルゴーニュやローヌ、アルデッシュ、ラングドック、シャンパーニュなどのフランス各地と、ニュージーランド、ドイツ、ベルギー、スペイン、ポルトガル、南アなどで、10 年以上に渡りブドウ栽培とワイン造りを学びました。
2014 年に実家に戻って家業に参画したアントワーヌは、父の引退に伴って兄との分割で継承した 2.5 ヘクタールの畑を全面的にビオロジックに転換。また、同時にビオディナミも導入して、エマニュエル・ブロシェなどが加盟する「アソシャション・デ・シャンパーニュ・ビオロジック」にも加盟しました。2020 年のブドウからは AB の認証を取得。2021 年の収穫ブドウからはデメテールの認証も取得しました。


ドメーヌの現在の栽培面積は 2.5 ヘクタールで、10 の区画に分かれていますが、アントワーヌは単一年のリューディの表現をするために、ミレジメのリューディ・キュヴェしか醸造していません。それ以外のブドウは全て地元の協同組合を通じてメゾンに売却しています。2016 ヴィンテージで初めて醸造したミレジメのキュヴェは、祖父が植樹した樹齢 40 年を超えるシャルドネが栽培されるコートに位置するリューディから造られ、2021 年にリリースされました。アンテナの早い北欧のデンマークやオランダ、スウェーデン、そしてイタリア、アメリカ、英国のインポーターが直ぐに輸入を始め、アントワーヌのシャンパーニュは一躍脚光を浴び、表舞台に登場しました。(輸入元より抜粋)

(Laisser Faireより)

フルーティで華やか、繊細さが魅力のシャンパーニュ。セラミックタンクの導入や瓶詰め時にワインを酸化から守るためのジェッティング(噴射)を行っていたり、ヴィンテージごとにリューディ・キュヴェを造っているのも、魅力が詰まっています。今後のポテンシャルや活躍も楽しみです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次