健全なぶどうの育成、才能あふれるマコンの若き新星
マコン地区のヴェルジソン村でヴィニュロンの家に生まれ育ったジェシカ。家業を継ぐ決心をしたのは、20 歳を過ぎてからのことでした。リヨンで暮らしていた頃、色々なワインバーを巡るうちにワイン造りへの情熱が芽生え、地元の醸造学校に入学。ヴェルジソンの鬼才ギュファン・エナン、ジュラ地方のカリスマ生産者ジャン=フランソワ・ガヌヴァに強く感銘を受けたジェシカは、卒業後は両者の元で働くという幸運に恵まれました。自然派ワインで世界に名を馳せるこの2大巨匠の元で経験を積んだジェシカの存在は瞬く間にワイン業界で話題となり、2018年に自身のドメーヌを設立した後は、わずか数年で、マコンを代表する造り手の一人として知られるようになります。
彼女のワイン造りの原点は、健全なブドウの育成です。除草剤や殺虫剤を使わない無農薬栽培を徹底し、耕作には軽量トラクターを使用(※)。2022 年から始めた買いブドウも、オーガニック栽培の高品質な農家を厳選しています。自社畑も買いブドウも、手摘みの収穫時には一般的な 32ℓのケースではなく 7〜15ℓの小さく浅いケースを使って、果実が潰れて酸化しないように配慮しています。選果後は 12 時間低温で漬け込み、プレス機で優しく圧搾。天然酵母でアルコール発酵させた後は木樽で11ヶ月熟成。新樽は使用せず、澱による複雑味を活かすため無濾・無清澄。醸造過程では亜硫酸を一切使用せず、瓶詰時に極少量加えるのみ。その結果、ワインは驚くほどの透明感がありながらも安定感を備えています。
こうした妥協のないアプローチにより、 彼女のワインは国内外で高い評価を受けています。ジェシカのワインは共通して、酸とミネラルが骨格を形成し、オイリーなテクスチャーが際立っています。仄かな塩味も特徴的です。凛とした佇まいがあり、確かな個性と品格が感じられ、マコンの枠を超えた高品質な逸品です。ジェシカの情熱と技術が詰まったワインは、これまでにない感動を与えてくれるでしょう。
※土への負荷を抑えて畑の微生物環境を保つため、重量500kg未満の“chenillard”という軽量トラクターを使用
※2024年ヴィンテージからオーガニック認証の取得予定
(輸入元より転記)