カーニャシェンティーとして境界線を超えていく
Cognoscente はアント・マッケンジーとジェニー・マッカラム により2020年に設立されました。30年を超える長いワイン造りの経験はアントに膨大な理論と研鑽をもたらしましたが、アントは残りの人生を新たなスタイルでチャレンジしています。長らく携わった大衆が喜ぶワイン造りを離れ、これまでの膨大な知識と経験にいまの感性を加えて、これまでの境界線を超えたワイン造りに取り組んでいます。
1970年、ニュージーランド生まれのアントはリンカーン大学で栽培と醸造を学んだ後、マールボロのフラミンガムにてワインメーカーになります。その後、スパイバレー、マッドハウスのチーフワインメーカーを歴任し、2009年にカルトワインとして名高い「ドライリバー」のチーフワインメーカーに就任。同時にテアワ、キッドナッパークリフスの名だたるワイナリーのチーフワインメーカーも兼務しました。醸造学校の講師としても活躍し若手ワインメーカーの育成にも力を入れています。自身の想いを実現するべく創業した「アントマッケンジーワインズ」を、新たに「カーニャシェンティー」としワインをリリースしています。ジェニーはソムリエとして、そしてディストリビューターとして長年経験を積んできました。カーニャシェンティーとはあるテーマについて高度な知識を持つ人のことで、二人にとってはワインのことを指しています。
アントは多くのパマス(軽石)を土壌に含む、河川に隣接する白葡萄の栽培に最適であると考えた土地を購入し、2010年にその敷地内に2haに植樹を開始。クラフトファームと名付けたヴィンヤードでオーガニック栽培をベースに、hands off(不干渉主義)の栽培に取り組んでいます。
黒葡萄に関してはアントが惚れ込むブリッジ・パ・トライアングルに位置するLyons Vineyardを使用。ホークスベイでは貴重な北向きのなだらかな斜面で表層がシルト、下層は元河川であったことを裏付ける小石まじりで水はけの良い土壌です。
醸造においてはセイボリー(旨味)を引き出すことを重視。各ヴィンヤードの個性をワインにそのまま投影すべくヴィンヤード由来の自然酵母での発酵を行います。フィールドブレンド、複数ヴィンテージのブレンド、テラコッタでの醸造や、ドイツのフーダー樽(1000L)の活用、SO2の使用を極少量に抑えるなど、境界線を超えたワイン造りに取り組んでいます。
ワイナリーロゴはムーブメント、知識の融合、アイデアの投影を組み合わせたものです。「目=認識」、「歯車=熟考」、「ハート=感謝」を表したシンボルです。また、星は五感と五味(甘味、酸味、塩味、苦味、旨味)を象徴しています。知識と経験をもってワインの感覚的な要素を紐解き、新たなワインの喜びを発見することをコンセプトとしています。
(輸入元より抜粋)