ボルドーで独創的なワインを造る、栽培面積1.2haのミクロ・ドメーヌ
広大なボルドーの産地の中で、ドメーヌの畑は栽培面積僅か1.2ヘクタール。このため、ドメーヌ名はフランス語で小区画を意味するLes Petite Parcellesレ・プティット・パルセルと名付けられました。畑は右岸のガバルナックGabarnacのコミューンにあり、サント・クロワ・デュ・モンとルーピアックとの境界に位置しています。ガロンヌ河を挟んで対岸のソーテルヌに向かい合ったすり鉢状の斜面にぶらさがったような畑(標高108メートル)です。表土は膨潤性の粘土鉱物が混じった粘土、泥灰岩、砂岩。心土は石灰岩です。栽培品種はセミヨン、ミュカデル、ソーヴィニョン・グリ、ソーヴィニョン・ブランで、平均樹齢はセミヨンが60年超、ミュカデルが30年、ソーヴィニョンが25年です。
栽培はビオディナミの手法を取り入れた永続的かつ非機械化のビオロジックで、野生動物の避難所やブドウ畑とその環境に有益な樹木の植え付けを通して、自然生態学的なバランスを作り直して維持することを意図した栽培を行っています。ドメーヌでは全ての作業を昔ながらの手作業で行っています。除草剤や化学肥料、合成殺虫剤やべと病防止剤などは一切用いず、植物の煎じたものやタルク、エッセンシャル・オイル、ビオディナミ調剤などを散布しています。
ドメーヌの醸造所はランゴンLangonにあります。ドメーヌでは可能な限り人為的介入を行わない自然の精神に基づいた理性的で入念な醸造を行っています。味覚の文化に基づくこの審美的プロジェクトの特殊性は夫妻の⾧い熟考の結果であり、真のワイン愛好家達に、違いを愛でるこの個性的なワインを発見してもらうことにあります。ドメーヌでは照明以外に電気は全く使わず醸造を行っています。このため、収穫、除梗、破砕、櫂入れ、圧搾、バトナージュなど全ての作業を人の手で行っています(除梗機などの機械も電気を使わない手動式)。手摘みで収穫したブドウは品種毎、区画毎、別々に醸造されます。ブドウの70~90%は全房で野生酵母のみで温度管理せずに自然に発酵させます。この間に必要に応じて、足で櫂入れを施します。マセレーションはキュヴェに応じて1ヶ月半から6ヶ月。その後シュール・リーの状態で熟成させます。マロ発酵はこの間に自然に行われます。醸造中はブドウ以外には何も加えず、ポンプによる吸引や冷却なども一切行いません。ワインのコロイド成分と、大きな分子の一部によるアロマの固定効果を保持するために、瓶詰めは、清澄も濾過も行わず、SO2も無添加で、重力を利用して行います。
(輸入元より転記)